ピコン
ピコンピコン
「 ん … ! 」
だるい目を擦り 、
通知音が鳴っているスマホの電源を付ける 。
「 3時46分 … 」
まず最初に目に付いた文字 、
それは現在の時間 。
こんな夜中に何だ 、
と思ったが 、私がLINEをしている途中に
寝落ちしてしまった事を思い出し
直ぐに送られてきたチャットに既読を付ける 。
[ 怜 : ごめん 、返事遅れた ! ]
[ 怜 : 格好良い人 … 考えてみたけど 、うちの高校ってそういう人居なくない ? ]
[ 怜 : 王子様みたいなさ 。なんかこう … ファンクラブとかありがちだけど無いよね ]
「 … これ何の話してたっけ 」
会話を遡ってみると恋バナ …
いや 、好きな人が出来ないっていう
非リアの嘆き 。
そこで私が格好良い人居ないか聞いたのか !
[ 椎名 : 確かに ! ファンクラブとか無いよね ! って言おうとしたけど 怜のファンクラブあるの知ってる ? ]
私の唯一の親友 怜 は 、
何故か女の子にモテる 。
勿論 怜も女の子 、だけど …
ボーイッシュというかなんというか 、
そこら辺の男より明らかにイケメン 。
顔は可愛いんだけどな …
ふむ … 髪が短いから女の子っ気が足りないのか
今度可愛く髪の毛整えてあげようかな
そしたらきっと怜にも彼氏が出来る …
いや 、そしたら私1人だけ非リア 、
それだけは避ける … !
ピコン
[ 怜 : あるのは知ってるよ 、有難いけどね 。そうそう 、今思い出したけど ]
[ 怜 : ファンクラブは無いけど格好良い人居るよ ]