眼鏡とハンバーグと指環と制服と

かき氷をつついてた手が、止まる。

「夕葵?」

「それでも、なつにぃがお見合いするなんて、いや」

「夕葵はほんと、月原のことが好きだな」

「……うん」

亜紀ちゃんが私のあたまを撫でてくれる。
香織ちゃんはちょっと驚いてるみたいだった。

「夕葵って、そんなに月原のこと、好きなんだ?」

「うん。好き。
小さいときからずっと」

無意識に手が、制服の上から胸元を探る。
目的のものが手にふれると、それを握り込んだ。

「なら、月原のお見合い、ぶっ壊さないとね!」

にひひって笑って、香織ちゃんはかき氷のカップをゴミ箱に投げ捨てた。

「ナイスシュート!
案はさ、置いといて。
誰か、教頭に面が割れてない人の、協力が必要になると思うけど」

「ああ、なら。
兄貴たちに頼むか。
明後日は補習休みだし、明日うちに泊まりでどうだ?」