眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「だって、こっちの方が、夏生の顔がよく見えるし。
それに、いつもよりかっこいい」

「……僕、かっこいい?」

窺うみたいに、夏生がちらっと私を見る。

「うん。
かっこいいよ。
いつもこうしてたらいいのに」

「そっかー。
ゆずちゃんが喜んでくれるんだったら、いいや」

やっと嬉しそうに笑ってくれてほっとしたし、実際、こっちの方がいいと思う
んだけどな。


家を出る前に、荷物の確認。

着物と着付けに必要なもの一式は、すでに近藤家にあるから問題ない。
着付けはおばさんがしてくれるって。

今日は貴重品だけ持って行けばいいから……大丈夫。
服はブラウスにしたから問題ない、っと。
私もそろそろ、美容室に行かないと。


美容室で髪の毛をセットしてもらう。
振袖だけど、とにかく地味にってお願いしたら、ちょっと笑われた。