眼鏡とハンバーグと指環と制服と

でも、それだけじゃない気がするんだけど。
けど、聞けない。


「そういえば、さ。
あのとき、月原、変なこといってた」

私が亜紀ちゃんちに帰るから、今日は香織ちゃんも一緒に来てる。

生徒は亜紀ちゃんと香織ちゃん以外、誰ひとりとしてあの件を知らない。

私が先に帰ったのは、急病ってことになってる。

ふたりとも、学校からきつく口止めされてるから、誰にもこの件を漏らすこと
はない。

それに、私を気遣ってくれてるから、わざわざいいふらすようなことなんてし
ないし。

「……やっぱり、って」

「まるでなんか知ってた口ぶりだな。
でも、夕葵がいなくなって探してたら、月原がどこからともなく現れて。
あれは近くにいたとしか思えないが……まさか、な」

「そう、なん、だ」

「夕葵?」