眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「……絞め殺してやればよかった。
あ、でも、それじゃ夕葵にしたことに対して軽いよね」

私にふれてる手は優しいのに。
夏生は楽しそうなのに。

……でも。

「……ああ。
夕葵にしたみたいに、ガムテープ、貼ってあげればよかったかな。
口にも鼻にも貼って、息ができないように塞いで」

くくくっ。

「なんで、しなかったんだろうね?
勇に頼んだら、あいつら、引き渡してくれるかな?」

……初めて見る、ブラック夏生。

噂では聞いてた。
昔、私が生まれるより前。
夏生が荒れてた、って。

すべてを凍らせる絶対零度の微笑みで。
その笑みの通り冷徹で。

勇にぃですらかなわなかった、って。

……変わったのは私が生まれてかららしい。

だからか勇にぃはいまでも、夏生に本気の喧嘩を挑むことはない。