眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「けど夕葵、いましれっと『旦那』とかいってたー」

「え、あ、その、……いまならいいでしょ？」

「まあ、私たちと、クラスの奴くらいなら、冗談ですませられるからいいが。
あまりよそでいわないように気をつけろよ？」

「……うん」

……危ない危ない。
私も夏生のこと、いってられないな。


三人でお店を見て回る。
パジャマとか、下着とか、私服行動の日もあるし、見るものが多くて忙しい。

ああでもない、こうでもないと話しながら買い物すると、あっという間に時間
は過ぎて、終わった頃には待ち合わせの時間が迫ってた。

慌てて待ち合わせ場所に行くと、何故か疲れてる歳にぃと半べその夏生がい
た。

立ち話もなんだし、でもこのメンバーでお茶するのもあれなので、近くにあっ
たコーヒーショップで飲み物だけ買って車に乗る。

帰りは夏生が運転するらしい。

「……俺、もう二度と夏さんとふたりで買い物行かない」

助手席の歳にぃは、ぐったり疲れてコーヒーを啜ってる。