眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「……うん。
ありがと」

「ごめん、手伝うっていっといてあれだけど。
俺、もう行くわ」

「ううん。
こっちこそ、ごめんね」

「あやまらないでくれ。
余計にへこむ」

「……ごめん」

安藤くんの背中を見送りながらため息。

……付き合ってるなんていえないし。
ましてや、結婚してるなんて。

ほんとにごめんね、安藤くん。


家に帰って、いつも通り家のことをこなす……んだけど。

気分は、上の空。

安藤くんのこと、考えてた。

ちょっと悩んで、亜紀ちゃんに思い切って電話。

「もしもし、亜紀ちゃん?」

『夕葵か。
どうした?』