カルマノオト

偶然なのか、それとも故意なのか。


どうして私の左隣には誰も座らないのだろう。




初めから端の席を選べば良かった。


だけど私はこの席に誘導され、他の人たちも早々と席に着いてしまったから。




―――また仕組まれてるの?




全ては計画されたもの。


そう思えるほど、今日は偶然の出来事が重なりすぎている。




かつての思い人と再会し、あんな形で唐突に唇を奪われるなんて。




「なぁ、乾杯まだだけど?」