カルマノオト

胃の中はほぼ空っぽ。


空腹のまま大量にアルコールを注げば、肝臓はもちろん、翌日の肌のコンディションにだって影響する。




それでも、もう飲まずにはいられない。


だってこのまま、私は平然を装う事なんてできやしないもの。




自棄だ。


もう、どうにでもなればいい。




今更ここで「帰る」だなんて言えないけど。


私なりの抵抗を示し、その顔に不快感を顕わにする。




店のスタッフは「かしこまりました」と返答しつつ、私と奏美のグラスを別の場所へ移動させる。


促されるまま席を移動し、案内されたのはこの店の個室。