3人…まぁ薫の回りに男子が群がってたけど。
あえてノーカウントで。
そして教室へ向かう廊下に、今月の予定表が貼られているのを見る
「そういや来週からテストじゃん」
「うわぁ」
うげぇ、と苦い顔をする瑞穂の隣で私も嫌な声を出す。
「私次、赤取ったらヤバいんたけど」
という瑞穂の悲痛な声が響く。
「でも今回から塾行くって言ってなかった?」
「うん。親が流石にやばいって」
「そっかぁ」
「僕も勉強しなきゃなぁ」
私たちの切実な会話をききつつ、薫がのんびりと言った。
「そう言いつつ薫順位高いじゃない」
私のじとっとした目線に気がついた薫は。
「だって鈴奈にかっこ悪いとこ見せたくないもん。必死にやってるんだよ?」
と、しゅんと肩を落とした。
「そうなの?」
それは初耳。
驚いている私の隣で、瑞穂がひゅーと口笛を吹いた。
それを華麗に無視して。
「なら薫、私に勉強教えてよ!!」
と、彼の肩をがしっと掴んで言った。
「え」
私に詰め寄られた薫はビックリしたように固まった。
そして一瞬ののち。
「………じゃあこれから1週間一緒に勉強する?」
と、可愛らしく首を傾げて言った。
あ、その角度可愛い。
「うん!!」
満面の笑みで返す。
これはあれかも。
人生初、いい順位とれるかも!?
ってかもっと早く頼ればよかったかな?



