君のクエスチョン

いつも唯に振り回されっぱなしなわたしだけど、たまにはわたしも仕返しをしたい。


彼に好きな人がいたって、構わない。


わたしは鞄に入れているポーチから小さいサイズのメモ帳を一枚取り出し、文字を綴る。



『クエスチョン2
わたしの好きな人は?』



わたしからソレを受け取ると、彼は目を見開いてこちらを見た。



「わたしから言うより、気づいてほしい」



少しずつ、ヒントを与えて。


恥ずかしいけど、気づいてほしい。



「蘭……」



今の、『気づいてほしい』っていうのも大きなヒント。


これでまず、唯は自惚れてくれる?