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智恵が戻って来て少しすると頼んだケーキを持って来てくれた。
「わ、美味しそう」
「天、目をキラキラさせすぎっ!」
あまりにもチーズケーキが美味しそうで、目がキラキラしていたらしく、隣で智恵は私の姿を見て笑っている。
「矢川君のいちごタルトも美味しそうだね!」
「あ、おう…。
ひ、一口いる…か?」
控えめにそう言って首を傾げた矢川君。
いちごタルトすごく美味しそう。
「いいの!?
私のも一口食べる?」
そういい私たちは一口サイズをフォークでカットしそれぞれのお皿に交換した。
「いただきます。」
そういい、いちごタルトを口の中へ放り込んだ。
っ!!美味しい!
いちごの甘酸っぱさと、カスタードの甘さがなんとも言えない!
「矢川君ありがとっ!
すごく美味しい!」
「城崎は美味しそうに食うな。
しのチーズケーキも美味いぞ」
矢川君の自然な笑顔に私は見惚れてしまっていた。
「聖…」
「おっけぇ」
智恵と聖君の会話で現実世界へ引き戻され、私はチーズケーキを食べることに集中した。
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みんな食べ終わり、会計を済ませケーキ屋さんから出た。
「あ、俺この後智恵と約束してたから。
悠真、ちゃんと天ちゃんのこと送ってやれよ。」
「は!?
おいっ!!」
「天また後でね〜!
電話する!」
そういい聖君と智恵は早足で去って行ってしまった。
「あ、あの。
矢川君私大丈夫だよ」
「いや、いいよ。送ってく。
同じ方向だし」
そう会話した後私たちは家に向かって歩き出した。


