6限目の生物が終わり、授業から解放された私は帰る準備をしてた。

さあ今日も練習、練習!頑張るぞ!

曲の譜面を頭に思い浮かべながら鼻歌を歌ってた時だった。
何やら教室の中や廊下が騒がしい。

何だ?

気になってみんなの様子を見てみれば、主に女子生徒のみんなが窓の外を見てキャーキャー、ザワザワしてた。

「ね、どうしたの?」

近くにいたクラスメイトの肩を叩いた。するとその子はニコニコした顔で声高に。

「見てよ!校門のところ!スッゴいかっこいい人が立ってんの!!」

「へ?」

私は彼女たちの視線を追って校門へと目を向け……っておい!!

「お、おおお、岡ざ…!!」

そう、校門にいたのは相変わらず黒がメインのコーディネートで、帽子かぶってサングラスかけてる、岡崎紅志だった。
居心地悪そうに立ってるその姿を見て私は口をポカンと開けた数秒後。

なに?この少女漫画的な待ち伏せは!?

軽く心の中で突っ込みながら私はクラスメイトにバレないよう、一目散に教室を後にした。

あり得ねーっつーの!!