VOICE



「よ~し!歌夜!紅志!今日は初ライブだ、気ぃ取り直して!気合い入れるぞ!」

そう言って海斗が右手を差し出した。

こ、これは!よく見る円陣組んでオー!ってやつか?!

私はそっと海斗の手に自分の手を乗せた。その上から紅志の大きな手のひら。

「よし。じゃあ今日はアイツらのファン、俺らのもんにして帰るぞ!行くぞ!!」

「「「おうっっ!!」」」

3人の声が重なる。

そこへスタッフの声。

「プリズナーの皆さん!スタンバイお願いしまーす!」


うわ~っ!ホントに本番だ!!緊張!!

私達は急いでスタッフの元へと足を向けた。