VOICE



激しい曲の中でも、珪甫のドラムの音は、右手の怪我が嘘なんじゃないかっていうくらいに正確で、いつも通り。


私を煽るようにバスドラムの低い振動が追い駆けてくる。


そんなドラムの音に、キレイに乗っかるようにリズムを合わせた。


うん、大丈夫。いいオト。





ホッと安心したのも束の間、私は少しだけ違和感を感じた。


ギターの音、やっぱり少し、違う。


当然といえば当然。
同じエレキギターといっても、やっぱりメーカーも違えば弦も違う。


音が、少しだけズレる。