VOICE



「それもしかして?!」

「しっ!大きな声出さないで!」

「でもっ!」

「お願いっ!!」

幸い、海斗と紅志は他のバンドの人達と雑談してて、私たちの会話に気付いていない。
私は珪甫に両手を合わせて小声で囁いた。

「お願い、ライブ終わるまで言わないで!後で説明するから!」

「そんなこと言ってる場合かよ?!腫れてんじゃんか!」

珪甫は目をつり上げて怒りの声を出すけど。
それに負けじと私は小さいけれど強い口調でお願いした。

「ホントお願いっ!これ以上みんなに心配かけたくないの!ケイなら解るでしょ?!その手!無理したってライブやりたいのは私も同じなの……だから、黙っててください!」

「………っ」

唇を噛んで、珪甫は自分の右手のリストバンドを睨みつけた。