「え?だけどケイは……」 「珪甫のドラム、少しでも叩きやすいように曲も選び直そう?!なんなら少し音数減らしたり、工夫しようよ?!」 「だけどっ!一週間しかないんだぞ?!だいたい俺らの曲なんてほとんど激しいのばっかで……」 「それでも!このまま尻尾巻いて逃げるのなんか嫌だよ!アイツの思うつぼになんか、なりたくないの!!」 ハッと海斗が口をつぐんだ。 私は涙でぐちゃぐちゃになった顔を腕でゴシゴシ擦ってまた口を開いた。