―――だけど、それから約2週間。いつ襲撃(?!)されるかとドキドキワクワク(?)してた私の心配をよそに、毎日は何事もなく過ぎていった。

なんか、逆にコワいな。

なんだか悪い予感がして胸がモヤモヤしてた。





そして、そんな予感が現実になったのは、ライブイベントがあと1週間に迫ったその日だった。

「ちょっ!!それっ!どうしたのっ?!」

スタジオの重い扉を開けた瞬間目に飛び込んできた光景に驚いた私は、その場で固まってしまった。

私の目の前にいるのは、苦虫を噛みつぶしたような表情の紅志、床にしゃがみ込んで身動きひとつしない海斗。
そして。

「ケイ!?なに、その腕?!」

私の目に映る、真っ白な包帯の色。珪甫の右手首に、巻かれてるそれ。

まさか……。

嫌な想像が頭をよぎった。

呆然としてる私に珪甫は眉を下げ、苦笑い。

「油断した、ごめん」

泣きそうな顔で珪甫は謝った。

「な、なにケイが謝ってんの?!それやったのアイツらじゃないの?!」

私はツカツカと珪甫に詰め寄り、目をつり上げた。