「なんにしたってとにかく、今日からライブまでの間、歌夜から目を離さないこと!これリーダー命令!!」
そう言って海斗は立ち上がって私を見た。
その顔はワザと明るくした口調とは裏腹、心配そうな表情をしてた。
「歌夜、マジで気を付けろよ……。この前引っ張り込まれたみたいに助けが来るとは限んないから」
「うん、わかってる……ってか私意外と強いんだから!そのへんの女の子相手なら勝てる!」
「だよね。そういえばアンタ、パンツ見えるの気にせず跳び蹴りとかしてたよね……」
苦笑いで登が言った。
校舎裏でいじめっ子を懲らしめた時のことだろうけど。
エッ?パンツ?!
「み、みみみ、見えてたの?!」
思わず登の肩をガクガク揺らして問えば、可愛い笑顔で。
「見えた。バッチリ。白と紺のボーダー」
「ぶっっ!!」
隣の紅志がくわえてた煙草を吹き飛ばしたのが横目に見えた。
ギャーーーッッ!!聞かないで~っ!!
私は恥ずかしくて地面に這いつくばりたい気分だった。
もう!登のバカっ!!



