そんなお怒りMAXな二人に挟まれてる私の背後から、珪甫の声が降ってきた。
「もしかしてアイツ、今度のライブイベントに勝つために歌夜にダメージ与えようとか?」
「たぶんね。怪我させられたらライブどころじゃないし。そうじゃなくても、もしかして卑怯な事されたりしたら精神的にも、さ」
腕を組みながら登がそれに答えた。
え?卑怯な事?
「卑怯なって、なに?」
私が登の目を見て訊くと、彼は少しだけ困ったような顔で視線を少し下に下げて言う。
「いや……、一応歌夜も女だし?エッチなこと、とか?」
そう登が口にした瞬間、全員の視線が私の方を見た。それも露出してる腕とか足とか……。
「んな!!?そ、そ………ってかお前らジロジロ見んなっ!!」
私は大声を出しながら、両隣にいた海斗と紅志をそれぞれ左右に突き飛ばしていた。
「いってぇ~!くそぅ、もうちょいで胸が覗けたのにっ!」
「俺、顔しか見てなかったんだけど……」



