VOICE



しばらくすると、コーヒーカップをテーブルに置いて、自分も椅子に座りながら口を開いた父はニッと笑った。

「ま、今すぐ決めろって言ってんじゃない。時間はある、自分が後悔しないように考えろよ?」

「……うん。ねぇ、父さんはどう思う?プロになるつもりだったら大学とかには行かないで、バンドに専念したほうがいいのかな?」

両手で頬杖をついて、私は父に聞いてみた。

もし、もしもだよ?
海斗たちとプロになるぞ~ってバンドに専念して、進学しなかったとして。
突然バンド解散とか、私、クビ、とか言われたら……。
そうじゃなくても、4人ずっと一緒だったとしても、プロになれそうになかったら。結局は趣味の域を出ないってことだよね。
そしたら私に、何がある?バンドがなくなったら……。

やっぱり大学なり専門学校なり、行っておいた方がいいのかな?

う~ん、わからん。

クルクルとストローでアイスティーを掻き回していると、父は私の頭をポンポンと軽く叩いた。