VOICE



てなわけで。って何がてなわけでなのか分からないけど、私はライブイベント当日のヘアメイクを父にお願いする事にした。

「他の三人はいいのか?なんなら父さんやってやるけど」

二つ返事で承諾してくれた父はそのうえ海斗たちのヘアメイクも申し出てくれた。けれど。

「いい、いい!あの人達あれ以上カッコよくしたら犯罪だもん!!」

「そうか~?残念だなぁ、歌夜のハートを射止めたヤツをこの目で確かめたかったのになぁ」

ブンブンと首を振った私に父は残念そうな顔をした。

だから、見せたくないんだって!
さっきみたいな有り得ないセリフ言われたら、もう私、紅志に顔が向けられないっつぅの!!

内心そんなことを思っていると、キッチンに立っていた父はカウンター越しにまた口を開いた。

「なぁ歌夜。お前は今のバンド、ずっと続けていくつもり?」

「え?」

テーブルでアイスティーを飲んでた私は、目を丸くして父を見た。
そこには少し真剣な表情を見せる父の顔。