VOICE



顔面総崩れな私のことを呆れて見てる紅志が苦笑いで呟く。

「ま、のんびりいきますか……」

ん?何をのんびり?

「へ?」

と聞き返した私に、それ以上は教えてくれず、紅志は黙ってしまった。

う~ん気になる!

夏が間近の夕暮れはまだまだ明るくて、家に帰るまでの通りは学生が溢れてた。
そんな人混みの中、私は意外な顔を見つけてしまった。

「葵!!と、登?!」

大勢の学生が歩いてる中、制服姿の背の高い葵の頭が目立ってる。その隣には何故か登がにこにこ笑って歩いてた。

登のあんな笑顔、私見たことないんですけどっ!

驚いてる私と紅志を、目ざとく登が見つけて声を上げた。

「あ、岡崎さん!」

おい、私の名前は!?

「てか登!学校帰りなのになんでその格好?!」

「ん?可愛いっしょ?」

登は相変わらずの上から下まで完璧なゴスロリスタイル。
いつ着替えたんだ?

「学校の外ではこの格好なの、俺」

「はあ……、ま、それはいいとして!なんで2人が一緒に歩いてんの?」

「ん?あぁ、そういえばまだ歌夜に言ってなかったな」

葵が今気付いた、って様子でポンと手を打った。そしてニヤリと笑う。

なんか、ヤな予感?!

登もニンマリ顔で私を見た。すると葵が自分より少し背の低い登の肩を抱いて。