VOICE



ペシィッ!!

「いでっ!?」

海斗が私のおでこを軽く叩いた。

「ば~か!弱気になってんじゃねぇっつーの!自信持て!」

「でも私のベース、あのベースの子より全然下手で……」

ポカッ!

今度は紅志のゲンコツが頭にとんできた。

「お前の悪い癖だな、自分を低く評価しすぎるの」

そう言いながら私を覗き込む瞳は優しかった。

おぅ。悩殺っ!!

「じゃない私っ!」

「は?」

「な、なんにもない!でもホント、下手だよ私」

「下手は下手なりに頑張ればいんじゃないの?ま、あんたの下手なベースなんて俺のドラムでサラッとカバーできるから」

淡々と言い放つ珪甫。

……コイツ!

「どうやってドラムでベースをカバーすんのさっ!おバカ!」

「あ?そんなの俺の天才的なスティックさばきでなんとでもなる」

「なにそれ?!意味わかんない!ケイのぶぁ~か!」

思いっきり舌を出した私に、珪甫は無言で中指を立ててきた。

……くぅ~~っ!ムカつくっ!!