VOICE



「ごめんなさい」

私は謝ってから、すぐに言葉を続けた。

「でも私、……岡、……紅志が好き、なんです!」

い、言っちゃったよ、私!すげぇ!
顔がめちゃめちゃ熱い!
でも、口から溢れ出す言葉が止まらない。
今言わないと、もう言えないような気がして、私はまくし立てる。

「このまんま、バンドやってても、ずっともやもやしちゃって!きっと、余計にみんなに迷惑掛けちゃうし。だから、だから先に言っておきたくて、ですね……」

なんか、自分が何を言いたいんだか分からなくなってきた。

紅志は私の顔を見つめたまま固まってるみたい。

私は更に言葉を続けた。

「えっと……、つまり。バンドには迷惑、絶対に掛けません!音楽やってるときは紅志のこと忘れるから!だから……私と恋愛、しませんか?!」

言い終わると同時に、私はガバッと頭を下げた。