VOICE



「海斗のことが、好きなのか?」



――――え?



なんか、登にも同じようなこと言われた、ような?

なんでまた紅志まで?!

みんなからは私が海斗に恋してるように見えてんの?!

「えっ、あの!それは誤解ですよ!」

私は両手をパーにして顔の前で思いっきり、振った。

私、そんな目で海斗を見てんのかな?!

自分ではそんなつもり全然ないのに。
確かにこの前、海斗の歌声を聴いてた時はドキドキしたけど……。

「岡崎さん、私、そんなに海斗が好きなように見えますか?!」

身を乗り出して紅志の目をジッと見つめると、驚いた顔して私を見返した。

「いや……なんとなく?そう感じた」

そう言ってジンジャーエールを一口飲んだ紅志の顔は少しだけ歪んだ。