VOICE



――しばらく歩いて紅志が立ち止まったのは、学校の前。私達の高校の前だった。

時刻はもう夜8時近く。当然ながら校庭には誰の姿もなくて、校舎には灯りがポツポツ見えるだけ。
閉じられてる校門にもたれてから、やっと私の腕は紅志の手から解放された。

沈黙が漂う。

紅志はまっすぐ前を向いたまま私の方を見ない。

どうしよう。話しかけていいのかな?

不安で速くなる鼓動を抑えるように胸に手をやりながら、私はおずおずと口を開いた。

「……あの、岡崎さん、怒って……ます、か?」