「お迎えに行かなくて本当に大丈夫でしたか?」
さりげなく私の重いカバンを持って居間に誘導。
紳士な人だわ。
「近いから大丈夫です。それより月夜君はどうしたんです?」
「組……社長に怒られて反省させられてます」
もういい加減いいよ
社長じゃなくて組長って呼んでいいよ。
「また、私の母とトラブルでも?」
おそるおそる聞く私。
原因が私達母娘なら申し訳なさすぎる。
「いえお気にされずに。今、椿姐さんも買い物から戻りますから、紅茶でも入れましょうか?」
「それこそ気にしないで下さい。田中さんはお仕事に戻って大丈夫ですよ、着替えて来ます」
逃げるように田中さんからカバンを奪い
自分の部屋に戻る様子を見せて
かーらーの
またコソコソと玄関ホールに行く私。
正座した幼稚園児が気になった。



