黒のヴェルファイア。
『ベルファイヤー』って普通に言うと
お父さんに『ヴ』って言い直された過去あり。
綾夜芽ちゃんが産まれたら
これでみんなでお出かけしようと
お父さんが現金購入。
太っ腹組長。
イケメンだけど
いかつい顔してる車だなぁ。
お父さんに似てる。
運転席で今日の予定を語る父。
もうハンドル握ってウキウキ気分。
綾夜芽ちゃんとお出かけが嬉しい月夜。
綾夜芽ちゃんもチャイルドシートでご機嫌ドライブ。
家族が嬉しいと
それだけで喜ぶお母さん。
そして一夜と私。
嬉しそうなお父さんの様子を後ろで見ながら、後部座席でこっそり手を繋ぐ。
幸せだなぁ。
人数多いけど……。
昨日泊まり損ねた宿に到着し
全員車から降りる。
「僕は行く場所あるから」
愛車のキーを取り出しロックを解除する一夜。
「せっかくの家族の時間なのに?大切な用かい?」
「うん。かなり大切」
そんなお父さんと一夜の会話。
えっ?一夜は別行動?
「そっか……それなら仕方ない」
お父さんはちょっと寂しそうな顔をした後
私の顔を見て
「すみれは何が食べたい?」と、またご機嫌回復。
私は一夜が別行動でショック。
寂しいよ。大切な用って何だろう。



