「早く着替えて出かけよう」
「うん」
「やっと……だね」
「うん」
「とっても綺麗だよ」
優しくささやく
一夜の甘い声が魔法のように私の動きを封じ
彼は余裕で私のアゴをクイッと自分に向けて
そっと唇を……重ねようとすると
「うわっ!!!!」
「あぶないっ!!」
いきなりの急ブレーキでキス中止。
そして私はハッと目を覚ます。
うわぁ車の中だった。
家じゃなかった
田中さんの存在を忘れてた。
田中さんはしれっとして
「すいません。急にワニが出てきまして……」
大ウソをつく。
ワニなんかいないでしょう。
一夜と顔を見合わせて苦笑い。
続きは別の場所でいたしましょう。



