「タヌキが化けた」
そんな失礼なセリフを言い
爽やかな笑顔を見せてくれる。
夢君は猛勉強して国立大学へ進んだ。
本人は『運が良かった』って言うけれど
先生も一生懸命だったし
かなりの努力だったと思う。
たい焼き屋のおばあちゃんが夢君の為に貯金をしていたらしい。夜逃げする子供には使わせず、孫の為だけに貯金をしてくれたから、夢君も期待を裏切れなくて、私立はお金がかかるから国立を選んで合格。
そこで合格するからカッコいい。
本当に尊敬する。
そんな尊敬のまなざしで夢君を見ていたら「可愛い」ってポソリと言ってくれた。うわっ恥ずかしい。
「ありがとう」照れながらお礼を言うと
雫さんが楽しそうに「すみれの彼が心配そうにこっち見てる」って教えてくれた。
夢君と話してるのが心配なんでしょう?
もう何年も前の事なのに
心配性の一夜。
お父さんそっくり。
「でもカッコいいよね一夜君。モデルみたい」
「雫さんの方がモデルさんみたいだよ」
綺麗な雫さんは綺麗なまま
ネイルアートの勉強中。
みんな
それぞれの道へ進んでる。
「あれから4年経つけど、もう認めてもらったの?」
夢君に聞かれて「うん」って答える。
すると「寂しいけど、おめでとうだな」って言ってくれた。
ありがとう夢君。
4年越しで
夢君にそう言われるのが
一番嬉しいかもしれない。



