「ガマンできない。僕の部屋に行こう」
「部屋って?」
「今の続きをする」
「いやダメっ!そんなダメっ!」
催眠術が急に解けたように
私の意識は目覚め
一夜の身体から反射的に離れてしまう。
「どうして?」
不思議そうに言うけれど
いや
ちょっと流れが早い気がして
「もう少し色々と話をしてから」
精一杯の抵抗なんだけど
庭のアリンコより小さな抵抗。
「ヤリながら話そう」
「まだそんな早いもん」
「すみれちゃん」
近い。顔が近すぎる。
近くで見ても綺麗な顔……じゃなくて違う、抵抗しろすみれ!
「すみれちゃん、僕はずっと待っていた。すみれちゃんが大好きで抱きたい。僕のものにしたい」
「一夜」
「こんなに本気で好きになった女の子は初めてだ。もう誰にも邪魔されたくない」
誠実で真剣なまなざしに、私も言葉が出ない。
「よしっ」
ふわりと身体が軽くなり
私は一夜にお姫様だっこ。
「ちょ、ちょっと待って」
その状態で最後の抵抗をしようとすると
「もう待たない」
一夜の唇が私の唇をふさぎ
抵抗する言葉も奪われた。



