溺愛されてもわからない!


「もう……ヤダ」
心の声が漏れまくる私。

一夜はまだ驚いている。
いいねその表情。
いつもクールで人をコケにして
驚いた顔なんて珍しいから
いいリアクションだよ。

私はずーっと思いつめていた自分の気持ちを一夜に言い、ある種の開き直りが出ました。
もう涙も引っ込みました。
クッションを拾って抱きかかえ、深く深呼吸してから一夜に声をかける。

「ごめん。忘れて」と……。

「ごめん。本当にごめん。変な事言ってごめん」
クッション抱いて
まだ放心状態の一夜に、私はソファの上で土下座状態。

「忘れて。一夜には彩里ちゃんがいるのにゴメンね。今日は大切な婚約の話でしょう、早く行って。そしてごめんね私が邪魔になると思うんだ。彩里ちゃんは私を嫌ってるし、私も彩里ちゃんが苦手。だからそのうち出て行くから。何とかして近くでもいいからひとり暮らしする。高校のあと2年がダメなら、卒業してどこか遠くの遠くのすんごい遠くの専門学校とか行くから、そして一夜と彩里ちゃんの前にはもう出て来ない覚悟にする」

「すみれちゃん?」

「彩里ちゃんに嫉妬しちゃうんだ……あ、ごめん忘れて。あぁ私ってバカ、嫉妬なんて言っちゃダメだよバカ。とにかくごめん。これからはいい妹でいるよ。早く一夜を忘れて……じゃなくて」

もう
どうして私って
こんな言い方になるんだろう。

一夜に恋してる的な発言はダメじゃん。
嫉妬とか忘れるとかダメでしょう。

「ごめんね、本当に……」

「すみれちゃん」

「早く行かないと……」

「人の話も聞けよ!」

頭の上で怒られました。

突っ走ってました私。