溺愛されてもわからない!


夢君に元気注入してもらった気がする。

よし!
頑張ろう!

校門で田中さんが待つ車に乗り込んだら、助手席にお父さんが乗っていた。このまま携帯ショップに直行予定。
「好きなの買いなさい」ってニコニコ笑顔。
もう、今夜のお母さんとクリスマスディナーに気持ちが走ってます。ニコニコというよりデレデレ。お母さんが大好きなお父さん。そんなお父さんと家族になれて嬉しいよ。

さて
渡せなかったプレゼントをどうしようか考える。

夢君に似合いそうな黒いTシャツ。
これはこれでひとつの想い出として保管して置こう。

そして
私が落ち込んで
気合が欲しい時
これを見て自分に『喝!』を入れよう。
田中さんじゃないけど額に入れたい気分。


今日はクリスマスイブ

家には私ひとり

色々と考えよう。








それから数年後の話。

夢君に会って
話が弾んで
ずーっと
封印していたその話をすると

あの日
夢君も私に用意していた
クリスマスプレゼントを学校に持ってきたそうだ。

クリスマスプレゼントはブランド物のネックレス。
バイトを頑張り
私にプレゼントしたくて買ってくれた
綺麗にカットされた石は上品なスミレ色。

そして授業が手に付かなくなるくらい
渡そうか渡さないか
ずーっと帰りまで考えていて

結局渡せなかったそうだ。


『一緒だったね』って、ふたりで笑った。