「すみれには負ける。ばぁちゃんごめん、お茶は後でもらう。すみれ行こう」
夢君は私の肩を抱き
お店の前から素早く移動。
どっ?どこ行くの?
「寒いけど、近くの公園で話そう」
「うん」
抱かれた肩が温かい。
夢君を近くに感じてじんわりしちゃう。
夢君の家から3分ほど裏道を歩くと
本当だ小さな公園があった。
寒いからまだ誰もいない。貸し切りだね。
2人並んでベンチに座る。
薄手のパーカーの夢君は、寒そうに背中を丸めてくしゃみをひとつ。
「風邪ひいちゃう」
私は自分の巻いてるスヌードを外して
夢君にグルグル巻こうと思ったけど「病み上がりだろう」って拒否され、逆にグルグルされてしまった。
「寒いな。初雪でも降るかな」
「雪はまだだよ」
私はクンクン鼻を効かせ
空を見上げ
「昼から夕方まで雨」
言い切ると夢君は笑う。
「空の色と空気の匂いで誰でもわかるよ」
そう言いながら
最近は自信ない。田舎に居る時は完璧だったのに。
苦笑いしてうつむいてたら
「好きって俺の事?」
夢君の低い声が耳に響く。



