アポなしで
たい焼き屋さんに突進。
もう立ち止まらない
正直に自分の気持ちを話すのが、一番の方法と信じるよ。
店の前に行くと
夢君のおばあさんが和服姿で開店準備中。
「あら、すみれちゃんかい?久し振りだね」
「おはようございます。夢君はいますか?」
コートの奥からドキドキドキドキ心臓がうるさく鳴る。
「いるよ。ちょっと待ってね」
おばあさんは夢君の名前を呼びながら
家の中にまた戻る。
誰も居ない店先。
待ってる時間が切なく長い。
最初に何て言おうか
昨日傷付けた事を謝ろうか
どうやって謝ろう
どうやって言葉にしよう
夢君が好きな気持ちを伝えよう
まず
それ最初。
たい焼き屋さんの前で、どうやって告白しよう
てか
自分からこんな告白なんて初めてだ。
うわぁ急に変な汗が出そう
緊張する。
どうにか気持ちを落ち着かそうとしてたら
落ちつく前に
ふわふわと赤い髪をした夢君が、黒のパーカーを着て目の前に現れた。
寝起きの顔。
機嫌悪い顔。
男子って朝に弱いのかな。
いやこの不機嫌な顔は
寝起きだけじゃないかもね。



