溺愛されてもわからない!


「今さらだよな。もう俺の気持ちなんてわかってたろ」

そう言われて
夢君の胸の中で首を横に振る。すると「えっ?マジで?」って本気で驚いた声を出して笑う。

「すみれも、俺と同じ気持ちって思っていい?」

耳元でささやく唇が近い。
そのまま首筋にキスされそう。

「俺の彼女になって」

「夢君……」

私は……私は……。

と、そこへノックと同時に「夢が来てるんだって」荒々しく一夜が現れた。

なんでこのタイミング?
どうしてここで来るの?

神様を恨むよ。
だって私は夢君の腕の中だよ。

一夜はいかにも夢君が今日来るってわかっていたのか、いつも完璧な身だしなみの彼が髪を乱して息を切らし、学校をダッシュで帰って来たのがすごくわかった。

そして私達を見て
氷のような目をして見つめる。

綺麗な顔って
冷たい表情をすると
とっても怖い。

私は夢君から離れようとしたけれど
夢君はそれを許さず
私を抱く手に力を入れた。