溺愛されてもわからない!


次の日から平熱。
もう元気。

朝も下に降りて来て
みんなと一緒に朝食。

「おはよう。すっ……すっ……すみれ」

「おはよう。おっ……おっ……お父さん」

朝から安っぽいコントを食卓で広げる父と娘。不器用さが似すぎだろう。
元気だけど
学校は休みなさいって命令されてしまった。こっそり抜け出して行こうと思ったら、田中さんが私を監視するそうだ。朝食からもう監視ですか?早すぎない?

「田中さんは自分の仕事していいよ」
ブーブー文句を言うと

「これも自分の仕事です」ってクールに返事。

あきらめようか。自宅勉強しよう。
わかんないのは置いといて
暗記シリーズ頑張ろう。でも暗記って眠くなるんだよな。

「元気になってよかった。今日からテスト勉強しようね」
パンを優雅にかじるドS王子が私に微笑む。

地獄が始まる。

「勉強でわからない所があれば田中に聞くといい。田中は東大出てるから」
サラッと一夜が私に言い
私は田中さんを二度見。

あんた何者。

転校してきて初めての試験。頑張らなきゃって思うけど気が重い……沈んでるとポケットでスマホが震える。
見たら
夢君からだった。

【今日の夕方、お見舞いに行く】

夢君……。

【バイトあるからいいよ】って返事を打つと

【テストが近いって言ったら、今日からテスト期間まで休んでいいって言われた。だから行く。すみれに会いたい】って書いてあって

もう
空でも飛べそう。