溺愛されてもわからない!

和彦さんの身体がフリーズ。
固まってから
鋭い目をして私を見る。

いや怖い怖い怖い。
どうして娘をそんな目で見るか。

「めんどうだったら明日でいいよ。ソフトクリームが好きだけど、それは治ってからにする。ガリガリ君でいいよお父さん」
こっちも恥ずかしくて
もう早口でいらない情報まで伝えてしまう。

和彦さんの鋭い目がもっと鋭くなり

「買って来るね」って震える声で言い残し
逃げるように部屋を出て行ってしまった。

泣いてる。絶対泣いてる。号泣組長。

残った田中さんは私に向かって親指を立て、逃げる和彦さんを追いかけた。

ぐっじょぶ……って合図かな。

きゃー言っちゃった
『お父さん』って言っちゃったー。恥ずかし―。
布団を丸被りして照れてしまう私。

言われた方はもっと恥ずかしいだろうな。
どんだけ泣いてるんだろ
見れなくて残念。

お父さん……これ効くなぁ。
魔法の言葉だ。


そして一時間後

佐藤家にソフトクリームの屋台が現れた。


なんでもアリだな

組長。