溺愛されてもわからない!


どうやってドS王子のお勉強から逃げようかと悩んでいると、ノックの音が聞こえた。

「どうぞ」と、返事をすると
和彦さんと田中さん参上。お仕事帰りなのか黒いスーツが良くお似合いで迫力ありすぎな2人。

ふたりは部屋に入り
一夜が席を外すと、その場所に和彦さんは座り
田中さんは一歩下がり直立不動。
そして一夜は部屋を出る。

いちやぁーー!!
行かないでーーー!!!
心で叫んでしまうよ私。

「熱は下がった?」

「はい。もう微熱程度です。明日には治ると思います」

「よかった」
心からの声だった。
心配かけてしまった。ごめんなさい。

「月夜が昨夜……話をしてくれた」

言葉を選びながら
和彦さんは低く優しい声を出す。一夜の声に似ている。

「『お姉ちゃんが助けに来てくれた』って、喜んでた」

お姉ちゃん……やっぱりいい響き。

「それでも、すみれさんの行動には褒められる所はない」

キタキタキターっ!お説教キターっ!

どれだけお母さんが心配したか
周りもみんな心配してた
一歩間違えると命を失ってた
考えて行動しなさい

などなどなど
淡々と言われて頭が下がる私。
和彦さんの説教ってやっぱり迫力ある。
助けを求めようとチラリと田中さんを見るけれど、田中さんは私をスルー。はいはい、田中さんの一番は組長なんでしょ。組長が一番偉いんでしょ。私の味方にもなって欲しかった

まぁ
私が一番悪いんですけど。