「一夜はね」
「うん」
「大切な友達と好きな女の子が……かぶったってある?」
さりげなく聞いたら「ない」と即答。
ないか。
「そもそも女の子を好きになるって、あったかな?」
「初恋は?」
「いいなーって思ったのは、幼稚園の先生」
定番だね。
私がクスッと笑って安心したのか
一夜は腕の力を少し緩めて自分も笑う。
笑った顔が王子様。
「女の子は向こうから来るし、特に不自由はしないから。友達の彼女から言われた事はあるけど、それはこっちから丁寧にお断りする修羅場は面倒。だから、そんな想いはしてないなぁ」
だよね。一夜に聞くのが間違ってたよ。
「でも……これからあると思う」
「あるの?」
「たぶんね」
意外なアンサー。



