溺愛されてもわからない!


雫さんは夢君が好き。
春からずっと好き。

優しくて綺麗な雫さん。
すぐ打ち解けて友達になってくれた。

大切な友達と大好きな夢君。

雫さんの相手が夢君じゃなかったら
私は何でもするのに。

でも『協力してね』って言われて
『うん』って返事しちゃった。

雫さんの照れた顔を見てたら本気ってわかった。

私が夢君と接近していて
家に泊まりに来たとか言ったらどう思うだろう。

クリスマスをふたりっきりで過ごす話をしたら、どう思うだろう。

もし私ならショックで立ち直れないかも。

まだ私と夢君は友達の仲。

雫さんが相手なら私に勝ち目はない。

また泣いてるし私。へタレだな。
だって友達と同じ人を好きになるなんて
ありえないもん。

ドドーンと落ち込んでたら
ノックの音がして一夜が部屋に入って来た。

「電気点けないの?」

「……いいの」

「着替えないの?」

「……いいの」

「そっか」
一夜は少し笑って私の隣にゴロンと寝ころぶ。

乙女のベッドに入り込むなよ。