溺愛されてもわからない!


「入学式で気になって、同じクラスでさヤッターってね。人に心を開かないイメージあるけど笑ったら優しい顔してるんだ。もう大好き。彼女になりたいけど、ごめんなさい言われたら一生立ち直れないからガラスのハートってやつ?この私が似合わないよね」

やっと自分の気持ちを話せる子ができたと、雫さんは喜んでいつもと違う顔を見せていた。

私は……私は……。

「協力してね」って言われて「うん」って返事。

返事しちゃったよ私。

もう戻れないよ。

そこから
どうやって帰ったのか
自分でもわからない。

帰り道で夢君から連絡が来て
【ごめんね。今日は行けない】と、伝える。

どんな顔して会っていいのか
わからなかった。

広い家の玄関に入ると一夜がいた。

「すみれちゃん。おかえり」
軽く言って靴を履く一夜。

大人っぽいキャメルのチェスターコート
その下にカーキーニット
白いシャツの襟の形がおしゃれ。
黒のスキニーが似合ってる。

女の子と遊ぶのかな。

雫さんもおしゃれで綺麗。

タヌキちゃんとは別世界。