溺愛されてもわからない!


田中さんを今度こそ見送って
色々考えてたらエプロンのポケットから携帯が鳴る。

夢君から電話だ。

JK階段を突っ走り自分の部屋に一直線。

「ゆっ、夢君?」

『すみれ大丈夫か?一夜に襲われなかったか?今日来るかなーって思ってたけど忙しかった?』

えっ?待っててくれたの?
なんかすんごく嬉しかったりして。

「うんごめんね。昨日はね大変だったよ……」

ドS家庭教師の話をすると笑われた。
あぁ夢君の笑い声って最強。元気になる。

『12月の始めに試験あるしな』

「試験ね」泣きそう。

『それが終わったら冬休みでクリスマスだから』

クリスマス。
そうだね。街はもうクリスマス気分だもんね。
浮かれちゃって勉強どころじゃないよ……は、理由にならないか。

『クリスマス……一緒にやらない?』

「え?」

『まだ何も思いつかないけど、すみれとふたりで過ごしたい』

夢君。きゅんだよ私。
そんなセリフはコミックか携帯小説だけの世界だと思ってたのに、いいの?私でいいの?

「うん」

私は恥ずかしそうに
小さな小さな声で返事をした。