溺愛されてもわからない!


うなずいてから
静かに顔を上げて一夜の顔を見ると

一夜は難しそうな顔をして
笑顔もなく
ふっと横を向いていた。

横顔も綺麗だな。

「あ、でもでも。夢君は私の気持ちを知らないよ。告白なんてまだまだ絶対できないし。告っても絶対無理だし。まだ友達になったばっかりで、これからもっとお話ができれば……あの……」

急に胸がドキドキしちゃって
弁解するように一夜に訴える。

どうしたんだろ私ったら
どうしてこんなに焦ってる?
一夜に一番触れて欲しくなかった部分を触れられてしまって、なんだかすんごく焦ってる。

「上手くいくんじゃない?」

仮面をかぶったように言う王子様。
嬉しい一言だけど心が無い。

どうしたんだろ
さっきまでの親密感が一気に引いている。

本当に他人になったみたい。
いや他人なんだけどね。

急に一夜と壁ができた気分。

寂しい。

そんな私の心が見えたのか
一夜は「いや本当に、何とかなりそうだから大丈夫。勇気出して」って笑ってくれて

だから私も頑張って笑う。

なんだか

お互い

心地悪かった。