君のいちばんに

しばらく側で眺めていると、
航希が目を覚ました。

「……ん」

「起きたか。」

「……椿。」

ふああ、と大きなあくびをして、
航希は上半身を起こす。

「……さくらのやつ、
やっぱり、香帆嬢に接触してやがった。」

「…!」

「どうもおかしいと思ったんだ。
俺がメールしても、
返ってくるのは電話ばかりでさ。
こりゃ、なんかあったな、って
訊いたら案の定。」

「……香帆ちゃんは、無事?」

「無事だよ。
メールで呼び出されて、
さくらに色々言われたらしいけどな。」

「……良かった、何もされてなくて。」

航希が言うのは、暴力などの事だろう。

自分がされているだけに、不安だったのだ。