自宅について、航希の姿を探す。

「航希〜。帰ったぞ〜?
いないのか?」

いるはずの、航希の姿がどこにも無かった。

いやな、予感がした。

俺は家中をくまなく探し、
最後にたどり着いたのが風呂場だった。

幸い、両親も弟たちもまだ帰ってきていない。

俺は意を決して風呂場のドアを開けた。







「…航希!!」


航希は、風呂場で
手首を切って倒れていた。

「…おい!航希!!
しっかりしろ!
馬鹿かよ…。航希!」

揺すって起こすが、反応がない。

クソッ…

俺は携帯で救急車を呼び、
そこからは夢中だった。