紹介が終わり、
皆がそれぞれの場所へ向かう中、
わたしは見覚えのある後ろ姿を見つけた。

「…え?」

それは、彼だった。

なんで、写真部にいるの?

だって新入生は今日から部活開始で
それまでは体験入部しか出来なかったのに。

本来なら、今日、ここで
わたしと一緒に紹介されているはずだ。

「…待って。航希くん。」

必死で、呼び止めた。