「ねぇユキ見て!!」



私の名前のユキという字は
雪という漢字を書かない。



中学校の昼休み、はしゃぐ
ミズホは私に雑誌のアイド
ル写真を見せる。



写真と言っても薬用洗顔料の
チラシのモデルとしての
写真。




「ん」


私は食べていたコンビニの
パンをくわえながら雑誌を
覗き込んだ。




・・・見るんじゃなかった。







慌ててパンを吐き出しそうに
なる。



「やだぁ、出すなよぉ?」
ミズホはイヤそうに眉間に
シワをよせた。



仕方ないじゃん。
だってそのモデル・・・