「や、やめて、 お願い誰か助けて。」 その時、 山内の後ろで小さく舌打ちが聞こえた。 チッ。 「起こすんじゃねーよ。 ちょうど寝てたのに。」 黒く風で揺れるかみ。 吸い込まれそうになる漆黒の瞳。 そのすべてに目を奪われた。 「邪魔しないでよ。 これから僕と優奈が一つにたるんだから。」